ABC分析の生成

参照用のABC分析レポートを作成したり、部品に対するクラスの割当を更新するには、ABC分析を生成します。

ABC在庫分析とは棚卸法の一種で、この方法を使用すると、在庫棚卸品目をA、B、Cの3つのグループまたはクラスに分割することができます。ABCクラスの割当は、EOQの計算、在庫の補充、修理可能部品、実地棚卸計算など、一部の機材管理機能の選択基準として使用されます。

ABC分析を生成するには、3つのクラスごとにカットオフポイントになるパーセント値を指定します。そうすると、この部品の値と他の部品の値が比較され、ABCクラスの1つに部品が割り当てられます。クラスAに割り当てられた部品は、在庫値合計の最大のパーセントを占める品目です。クラスBに割り当てられた部品は、在庫値合計の中間パーセントを占める品目です。クラスCに割り当てられた部品は、在庫値合計の少量のパーセントを占める品目です。

部品のABCクラスは、ユーザの優先項目によって、部品値または部品使用値のどちらかに基づいて決定されます。システムは部品を降順に配置し、[値の%]が最大の部品が最初に来るようにします。他の部品は[値の%]に応じて降順で並べられます。その後、[Aカットオフポイント%]、[Bカットオフポイント%]と[Cカットオフポイント%]に指定されている割合に基づき、各部品にクラスが割り当てられます。

部品値の割合は、各部品ごとに指定されている[価格タイプ]に応じて決まります。倉庫の部品に現在割り当てられているクラスを変更することなく、参照目的でABC分析を実行することができます。また、[ABCクラスを更新]をクリックし、自動的に部品のABCクラスを更新することもできます。

  1. [機材] > [処理] > [ABC分析を生成]を選択します。
  2. 次の情報を指定します。
    組織
    複組織セキュリティを使用する場合は、ABC分析を生成する組織を指定します。
    倉庫
    ABC分析を実行する倉庫を指定します。

    データを生成する必要のある[倉庫]には「ワイルドカード」を指定することもできます。1文字だけが不明な場合、分かる文字を指定し、不明な文字を下線(_)に置き換えることができます。一部分が不明な場合は、パラメータの分かっている部分を指定し、残りは%で代用することができます。たとえば[倉庫]にP%と指定すると、文字「P」で始まる全倉庫が検索されます。[倉庫]に%PIP%と指定すると、文字「PIP」を含むコードを持った全部品が検索されます。

    Aカットオフポイント%
    カットオフポイントAの値を指定します。デフォルト値として70が自動挿入されます。
    Bカットオフポイント%
    カットオフポイントBの値を指定します。デフォルト値として20が自動挿入されます。
    Cカットオフポイント%
    カットオフポイントCの値を指定します。デフォルト値として10が自動挿入されます。

    [Aカットオフポイント%]、[Bカットオフポイント%]、[Cカットオフポイント%]に指定する値の合計は必ず100%になります。また3つのポイントすべてに値を入力する必要があります。

  3. 次のオプションのどちらかを選択します。
    オプション 説明
    使用量に基づく 使用量に基づいてABC分析を計算する場合に選択します。[使用量に基づく]を選択すると、[開始日]と[終了日]の範囲で指定した期間内で、倉庫から発行された部品数から返品数を引いた値が[数量]に表示されます。[値合計]は、[価格]と[数量]との積として計算されます。[累積%]や[ABCクラス]は部品の在庫値ではなく使用量の値に基づいて決まります。
    値に基づく 値に基づいてABC分析を計算する場合に選択します。[値に基づく]を選択すると、現在、倉庫にある部品の在庫数が[数量]に表示されます。[合計]は、[価格]と[数量]との積として計算されます。[値の%]、[累積%]、[ABCクラス]は現在の在庫部品の実際の値によって決まります。部品は、在庫値合計の割合が最大のものが最上位に配置されます。また、それ以外の部品は在庫値合計の割合に応じて降順で並べられます。
  4. 次の情報を指定します。
    開始日
    終了日
    使用量に基づく分析の開始日と終了日を指定します。
    ABC分析を印刷
    ABC分析レポートを印刷する場合に選択します。
  5. [処理]をクリックします。ABC分析を生成する全部品をリストした[プレビュー]ページが表示されます。
  6. ABC分析を生成する各部品品目を選択します。全部品品目が自動選択されます。個々の品目を選択解除してリストから削除することもできます。選択解除した品目のクラス割当が更新されることはありません。
  7. [ABC分析を印刷]を選択し、ABC分析レポートを印刷します。
  8. [ABCクラスを更新]をクリックし、部品に対するクラスの割当を更新します。クラスの割当が更新され、選択した部品レコードごとに算出された値がR5STOCKテーブルに保存されます。更新中に何らかのエラーが発生した場合、そのレコードが赤で強調表示され、エラーの内容が[エラーメッセージ]に表示されます。